子どもの頃から慣れ親しんだ、ネスレから出ている「ミロ」(Nestlé Milo)は緑のパッケージにスポーツ選手のイラストが印象的ですが、そもそも「ミロ」ってどういう意味なの?名前の由来って何なの?と不思議でした。
聞き慣れないのに、1度聞いたら忘れない、そして飲んだことがなくても誰もが知ってる「ミロ」の名前の意味について探ってみます。
そして、長年愛されている「ミロ」の突然の販売休止の理由もまとめていきたい思います。
\本記事ではミロの由来を探ります/
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ミロ (Nestlé Milo)の意味とは?名前の由来は?
「ミロ」(Nestlé Milo)の名前は、実在したとされる人物「ミロン」から由来しています。
ミロンというのは、紀元前6世紀(紀元前600年〜紀元前501年)頃に活躍した人物です。
ミロンは何をなした人物かというと、ギリシャの競技大会(古代のオリンピック)で24年間もの長い間、王座に君臨したレスリング選手です。
- 肩に牛をのせて鍛えた
- 静脈が膨張しただけで額に巻いていたバンドが引きちぎれた
などの伝説もある、いわゆる「強さ」の象徴です。
ミロ (Nestlé Milo)の名前の由来が公式ホームページでは違う?!
ネスレの公式ホームページにも「ミロ」の名前の意味が載っていますが、そこには「ギリシャ神話に出てくるミロンが由来」と書かれています。
紀元前600年ごろのギリシャ神話に出てくるチャンピオンアスリート、Milon(ミロン)が製品名の由来です。
今では世界30か国以上で販売されている人気の飲料で、日本では『強い子のミロ』をキャッチフレーズに、1973年に発売されました。
(ネスレ公式ホームページ「実は〇〇生まれ!「ミロ」の歴史」より)
しかし、筆者が調べる限り、ミロンは、ギリシャ神話ではなく実在した人物とされているようです。
英語表記で「Milo」や「クロトンのミロン(南イタリアのクロトン出身のミロン)」とも呼ばれているようですが、ギリシャ神話に出てくる神の1人として綴られている文章は特に見つかりませんでした。
麦芽飲料「ミロ」発祥の地はオーストラリア
麦芽飲料「ミロ」の発祥は、1934年のオーストラリアです。
ネスレ社はスイスの食品会社ですが、「ミロ」は、ネスレ・オーストラリアの科学者によって開発されました。
「ミロ」とは、ココア味の麦芽飲料のブランド名(商品名)で、ネスレ社が開発、製造、販売しています。
水にも牛乳にも溶ける、そして、ホットでもアイスでも溶けて、誰もが飲みやすい、粉末ココア麦芽飲料というのは、当時、とても画期的でした。
1934年
ネスレ・オーストラリアの科学者によってココア味の麦芽飲料「ミロ」が開発される。
1935年
オーストラリアの工場で「ミロ」の製造開始。
1973年
日本にてミロの販売開始。
2022年現在
世界中で販売。
日本では、ネスレのテレビCMやパッケージが「スポーツをする子供」というイメージとで作られているので、どうしても「子供の飲み物」のイメージが強いですよね。
しかし、ミロ開発当時の目的は少し異なります。
ミロが誕生した1930年代は、世界恐慌の時代です。
当時、世界恐慌の影響で栄養不足になっていたオーストラリアの子供たちに栄養を摂ってもらうために開発されました。
なぜミロ (Nestlé Milo)の販売休止に?理由は?
2020年12月8日に「ミロ」(Nestlé Milo)が販売を休止する発表をネスレが出しました。
休止といっても、一生飲めなくなるのではありません。あくまでも「休止」という扱いです。
では、なぜ、「ミロ」(Nestlé Milo)が販売を休止となったのでしょうか?
販売休止の理由は「売れすぎて生産が追いつかないから」というもの。
なんと、この秋には、前年比で7倍もの注文が入ってそうで、需要に対してミロの供給が追いつかないそうです。
つまり、嬉しい悲鳴ということですね!
販売が一時休止となったのは
- 「ネスレ ミロ オリジナル 240グラム」
- 「ネスレ ミロ オリジナル 700グラム」
- 「ネスレ ミロ オリジナル スティック5本」
の3製品でした。
そして、2021年3月1日からミロを再販した旨を発表しました。
なぜミロ (Nestlé Milo)が前年比7倍も人気になったの?
「ミロ」(Nestlé Milo)が前年比7倍もの注文があって販売を中止(休止)となったとのことですが、なんで急にそんな人気が爆発したのでしょうか?
前年比7倍って、冷静に考えて驚きの数字ですよね。
人気爆発の理由については、SNS上で「ミロは栄養価が高い!」「ミロは健康に良い!」との評判が広がったことが大きかったと、ネスレは分析しているようです。
ミロの評判が広がりはじめた、2020年7月~9月には、ミロの売上額が前年比の1.7倍に増えていたそうです。
その際も、売れすぎたために、袋タイプのミロの販売が休止になりました。
そういった経緯を経て、生産体制を整えた11月中旬よりミロの販売を再開したそうですが、前年比約7倍の注文集まりし、2020年12月の休止に繋がったようです。